07/2/17 どグサレ球団戦

試合結果> <スライド><その後>募金5700円

■2月17日 どグサレ球団戦

 目の前にひとつのCAPがある。内側にポール・スミスJEANSのロゴが記され たものだ。
 通常はチーム名のロゴマークなどが刺繍されている部分に、バイクのイラストレー ションが描かれている。
 持ち主はかなりの走り屋とみたが、どうか。
 2月17日、WINS対どグサレ球団の試合が行われたあとの合同パーティー会場に 残されていたものだが、いったい誰の帽子なのだろう。
 ちょっとテイスティングしてみる。
 うーん、ほのかないいかほり。
 しかしこれ、置き忘れられたあとWINSナインの誰だか忘れたが「今日、オレ、 アラミスのシャンプー使ってきた」とか言う確かな野党などにかぶられてしまったあ となので、そのかほりが持ち主のものなのかはさだかではない。
 油断は禁物だ。
 しかし、キャップを置き忘れて帰るというのは、どういう意味なのだろう。
 「わたしの部屋に来るときは必ず帽子を持って来て」
 そんな意味なのだろうか。
 ♪ベイビー もしオレがキャップを忘れたら お前の部屋に入る切符は 月賦で売っ てくれるんだろう?(「ボニー&クライド’97」)
 エミネムなら、そうライムするのだろう(ありえねー)。
 しかし実際問題、帽子を持って行くのを忘れてもいいように、部屋には予備のキャッ プをいくつか用意しておいてほしい。
 あっちの頭もこっちの頭も、なにかと帽子が必要な年頃だから。

 そんなこんなで試合が始まった。時系列めちゃくちゃ。

 この試合、新年恒例のチキンズ杯プレーオフルールによってあらかじめ予定されて いたものだという説もある。
 そのルールとは「1回戦で対戦し負けた相手がもしも優勝した場合、1回戦の敗者 は優勝チームと再度真の決勝を行うことができる」というものである。
 ……よくわからない(笑)。
 1回表、どグサレの攻撃。WINSエースが先頭打者にいきなり痛打を浴びるが、 その後はうまくショート方面にゴロを打たせ(今日のショートは本木だ)、なんとか 無失点で終える。
 そして、その裏の攻撃が効率的だった。
 ヒットは本木の二塁打だけ。なのに3点先取。ややストライクゾーン狭めの今日の 審判判定にも苦しんだ、どグサレ先発“ボートさん”が死四球を多発、そこにエラー もからんだためだ。
 2回表に内野ゴロエラーの間に1点を失ったWINSだが、その裏も相手投手乱調 に助けられ4得点。ラッキーなキャッチャー前安打などもあった。
 そんなこんなで3回終わって8対1。
 ここでGのいつもの軽薄発言が出る。
 ……内容は忘れてしまったが、前々試合でも、リードした早いテンポの試合の途中 に「このままじゃ時間が余っちゃいますよ〜!」と大声をあげたG。
 お前、それって相手が反撃とかしないまま試合があっさり終わるってことかよ。
 野球の恐ろしさを知らない男である。
 しかし、野球の恐ろしさを知らないと言えば、本日の審判(塁審)もそうだったか もしれない。
 3回裏のゴローのセカンドゴロ。魂を込めて打ったその打球を、どグサレ二塁のN ちん選手が一瞬弾き、すぐさま拾って送球。タイミングはセーフだったように思う。
 しかし、審判の判定はアウト。力いっぱいアウト。
 たしかに女性プレーヤーとは思えぬ肩のNちんではある。うちのチームの某監督や 某カズシゲよりは、おそらく……(以下都合により省略)。
 しかも、3回で8対1という展開。ユニフォームもビシッとそろって12人いるチー ムと、普段着で守っている選手もいるチーム。「こりゃ一方的な展開になる……(ちょ っと試合を作らなきゃ)」と審判が思うのも無理なかったのかもしれない。
 しかし、野球とは本当に恐ろしいスポーツなのである。
 それが証拠に、7点のリードで迎えた4回表、WINSのエースが突如乱れる。
 なんだかストライクが入らないのである。
 うーん、入らない入らない。なんでだろう。上と思えば下、右と思えば左。
 あれれれれれ、いったいどこにあるんだ、ストライクゾーン!?
   いや、下ネタ原稿は監督(候補トル)に任せておこう。
 押し出し四球を与え満塁で迎えた打者は、どグサレ球団の“バカバット”とも言え るYムラ選手。一応言っておくと、WINSのバカバットはマツである。
 甘く入った高めのしょんべんカーブ(たぶんYムラ選手はカーブとは気づいていな いと思われ)を強振、打球はふらふら?舞い上がり、WINSナインが「あらら〜 〜」と上空を見上げる中、ゆっくりと左翼フェンス越え墓場イン。
 ♪ナンマイダ〜 ホンルイダ〜
 エミネムは絶対歌わないだろう。
 屈辱の満塁ホームラン。
 たちまち8対6。
 (ほら見ろ、野球って怖いだろ)
 そう心の中でつぶやくエース。
 しかし、悠長なことを言っている場合ではない。なにしろまだ無死。ここで続くバッ ターがセンター前にクリーンヒット。
 と思ったら、センターのスターウォーズ軍団総帥が驚愕のレイザービームを一塁へ。  なんとセンターゴロでアウト!!
 そういえば2回にエースの一二塁間を抜ける痛烈な当たりを、どグサレ右翼のK林 シニアがライトゴロアウトにした記憶も新しい。
 つまり敵の戦意を削ぐ、外野ゴロアウト返し。
 よくやった“チューバッカ”大久保。
 しかし、センター前への当たりで早々にファーストベースを離れ、レーザービーム を捕って倒れ込むようにしてベースタッチに行ったバカバットのあわてぶりをエース は見逃してはいなかった……。
 とりあえず、ワンアウトでほっとひと息のWINS。
 次打者はキャッチャー前のゴロ。これでツーアウト……と思った瞬間、捕手からの 軽い送球をバカバットが落球。
 本当に野球というのは怖い。
 そのあと、エースがまた制球を乱し、再びピンチ。
 はっきり言ってここをどう切り抜けたか覚えていない。なんか、走者を背負って打 席に元A山学院軟式野球部(?)のHデが入り、「こいつもバカバットだよなあ。今 日はレフトが狭いA山球場だし……」と、逆転までシミュレーションしたような記憶 がある。
 とにかく、そのくらいの苦しいピッチングではあった。
 が、なんとか後続を絶ち、勝ち投手の権利を得てマウンドを下りるエース。
 ふーっ。
 その裏、WINSは初の無得点。イヤなムードだ。
 そして、この展開で誰もがリリーフのマウンドには本木が上がると思ったそのとき、 監督(候補トル)は二番手にGの名前を告げたのである。
 (えーっ!!)
 ナインの心の声がグラウンドにこだまする。
 しかしG、ここはきっちり無失点に抑える。勢いに乗りかける相手チームを脱力さ せる巧妙な監督采配だったのか。
 もちろん、Gはご存じの通り昨年の最多勝投手である。今季も敗戦処理とはいえ、 相手打線を今までほぼ完璧に抑えてはいるのだ。
 一応フォローしておこう。
 そして5回裏。3連続四球を選ぶR2小笹、エース、ミヤタの下位打線。そのフォ アザチームの精神に、下位打線のそのまた下位のはみ出し打線(通称“はみチン打線” )が応える。ユカリ選手の二塁打、監督のセンター越えシングルヒット。
 そして上位打線へ。圧巻は昨季の首位打者、“赤い安打製造機”と呼ばれる一番打 者・大久保だ。今季はこれまでやや不調気味だったが、それを振り払うような特大満 塁ホームラン。
 またまた「やられたらやり返す」満塁ホーマー返し。
 ここで、さすがに怖い野球も勝負あった。
 おまけは、エース古矢のビヨンド部分初的中二塁打。
 やっぱすげーよ、ビヨンドマックス。
 地を這うような弾丸ライナーが、あっという間にレフトフェンス到達。敵レフト、 Kトーさんも「こんなヤツらにビヨンド3本買ってきたりしなくてよかった」とつく づく思ったことだろう。
 とてつもない先端技術。今後は、公式記録もビヨンドヒットと非ビヨンドヒットを わけたほうがよいかもしれない。
 ちなみに、監督の中越単打はビヨンドヒット、大久保の満塁ホーマーは非ビヨンド (どころか木製バット)である。
 それにしてもあのとき、敵チームのマウンドにいたのがWINSコサッキーだった のはなぜだろう……。
 そして試合後、大勝のあとなのにひとり嘆くWINS選手がいた。
 「オレ、今季まだノーヒットですよ。打率0割0分0厘ですよ。今日は村ケン走り が見れなくて残念ですよ。これから猫のエサやりに帰らなきゃいけないんですよ」  さて、このキャプテンはいったい誰でしょう。
 でもいいじゃないか、今日だって3四球を選んでチームに貢献したんだから。  草野球やれるだけで丸もうけ。

   ……でも、試合レポート長すぎ。

(ペン=エース古矢)
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