07/8/11 ビートラッシュ戦

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■8月11日 ビートラッシュ戦 谷保第三公園球場

  某監督(背番号42)の母校・創価高校が、戦前の予想をくつがえし愛工大名電に勝った その日。
 われわれWINSは、猛暑のために犬の散歩の人たちもまばらな谷保第三公園野球場で 試合である。
 相手は初対戦となる、平均年齢28歳というふれこみのBEATRUSH(敬称略。野球 チームに「さん」とかつけるのは妙なので)。
 こちらの平均年齢は何才だろう。とりあえず、先発の“エース”は48才。監督兼ファー ストは46才? そしてついに、試合にも来れずに仕事ばかりやっているのに「右肩が激し く痛い」とキャッチャーのポジションを放棄したキャプテンも46才?
 まあ、いい。
 年齢で言い訳をしてもしょうがない。

 とにかく、平均年齢28才という若さにもかかわらず(しつこい)、若気の至りでエラー するでもなく死四球を出すわけでもなく、WINS“エース”の超遅球をきっちりセンタ ー返ししてくる、そんな相手チーム。
 強いよ、おい。
 結果を先に記しておくと、3−13の完敗だ。
 これは、やはり今回の甲子園で、某選手(背番号4)の母校である鳥取・境高校が甲府 商業に1−14で負けたあのゲームを彷彿とさせる、つまり“サカイ(境)負け”といって も過言ではない内容ではないか。
 まあ、境高の選手にも随所にいいプレーはあった。三塁手の好守備。最後に出てきた投 手のタマの切れ。
 そう、どんな試合にも見どころはあるのだが、いけないのはスタンドの応援の連中をは じめ、野球というゲームをよく知らない人たちの態度である。
 点差が広がるたびにドヨ〜ン、ドヨンドヨ〜ン、ドヨンドヨ〜ンドヨヨ〜ンと暗くなる 一方の表情。いや、表情があるうちはまだいい。そのうちに、何も描かれていない画用紙 のような(この表現、誰が言ったんだっけ?)顔になる人々。
 あのなあ。
 確かに大差がついて、さすがにもう逆転は無理かもしれない。それでも、1点でも差を 縮める、1本でもヒットを多く打って相手を苦しめる、あるいは1つでも守備でいいプレ ーをする。
 選手も観客もそんな思いで楽しむスポーツが野球ではないか。
 そう思って観れば、そんな表情になるはずがない。
 なにも野球に限らず、サッカーだってセパタクローだって、そして人生だってそうなの ではないか。

 人生のサカイ負け。
 この格差社会にあって、1−14で負けているような人生もあるだろう。
 たとえば人生40年、一般女性とつきあったことがなく、欲望の処理はネットの無料サン プル動画、クリスマスには部屋の電気を消して出かけているふりをし、手帳にある唯一の 予定が土日の野球の試合……そんな男も実在するかもしれない。
 でもいいじゃないか、一杯でもうまいビールが飲めれば。
 ちくわキュウリ(?)のようなうまい肴が食えれば。
 ミニスタ丼で腹をいっぱいにできれば。
 元気出そうぜ、“サカイ負け”組!
 ……ん? オレか、元気ないのは。
 まあ、なにしろ制球が悪かったからなあ。制球が悪ければ守備のリズムも悪くなる。平 均年齢28才相手に(だからしつこいよ!)3回で死四球6はないだろ。
 あ〜あ。
 打つほうでも、叩きつけるバッティングでせっかく打球が相手投手の頭を越え、二塁手 の頭も越えたのに、それを見て余裕をこいたため、パックアップしたショートの好送球に 一塁アウト。ヒット1本損したよ。
 内野ゴロのときの小笠原の一塁到達時間4・3秒台を見習わなくては。

 もちろん、境高校と同じようにWINSにもいいプレイはあった。
 大久保軍団総長の先頭打者柵越えホームラン。
 ゴローのタイムリーツーベース(その後の駄走りで、お決まりの三塁タッチアウトでは あったが)。
 11番打者に自ら甘んじている監督のポテ……じゃなくて、タイムリーテキサスリーガー ズヒット。
 そして、これで3試合連続? 奇跡のようなゲッツー成立。それも今回は、これまでの 6−4−3ではなく、4(宮田)−6(本木)−3(杉本)という新しいかたち。
 二番手コサッキーも9死四球と荒れ模様ながら、被安打ゼロの怪投(キャプテン曰く「 コサッキーも最近は大崩れしなくなりましたね」)。
 駐車違反でアウトの審判を助けるカンパ(別名“ワイロ”)。
 いいぞ、“サカイ負け”組!

 さあ、この土日はまた観測史上最悪の猛暑のなか、2連戦。
 怪我せぬように死ななぬように殺さぬように、うまいビールを飲もうじゃないか。

(ペン=エース古矢)

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