08/9/15 チーム カーテシィー戦

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■9月15日(月)チーム カーテシィー戦

 9月15日。えーと……敬老の日だっけ? まあ、ここでは日にちはどうでもよく、問題は時間だ。
 前回、雨でつぶれてしまった、新チーム“チーム・カーティシィー”との待望の対戦。しかし、朝8時からという敬老の日に合わせたかのような、さわやかすぎる時間設定がどうなのか。
 朝8時といえば、前の晩から飲みはじめ、4〜5軒ハシゴしたあとの新宿ゴールデン街の飲み屋。そろそろ帰るかあ……と重い扉を開けると、あらまあ、なんと外が明るいですよ、みなさん! 時計を見ると朝8時。えーっ、てことは夕べから10時間くらい飲み続けているのかよ、おい!
   ……というような時間ではないだろうか。
 しかも、前日までわがウインズの参加人数は8人。神宮なら寝たままでも来れるはずの青山在住選手に参加を無理強いするも、「さすがに明日は無理なんですよ……」と断られるエース。なぜか事務局は留守電のまま。
 どうなるウインズ!?
 と思っていたら、早朝になってシマブクロー選手が招聘した助っ人参戦の朗報。これで試合が出来ると、安心して神宮に到着したのが7時40分頃だった。
 と、更衣室前でふだん着のままウロチョロしている事務局G。
 「誰も来てないんスよ〜」
 まあ、まだ20分前だ。なにしろウインズである。とりあえず着替えよう。
 「相手チームはどうなの?」
 「いや〜、もうそろってるみたいなんスよね〜」
 なんなんだ、その曖昧な答えは。しかも、ユニフォームに着替えようともしないG。
 ……なるほど。こいつは、うっかりユニフォームに着替えてグラウンドを覗いて、相手チームにたったひとりしかいないのを発見されるのがイヤなんだな。ウインズのほかの連中が来なければ、そのまま何もなかったふりして帰ろうとしているのだろう。
 しかし、そこに大久保軍団総長と、広島組コウチくんが現れる。さらにコサッキー。
 安心したのか、今度はおにぎりを食べはじめるG。時間はすでに8時10分前だというのに、こいつって……。
 とっとと着替えて、ひとりグラウンドに向かうエース。と、更衣室と反対サイドのグラウンドには、すでにボート選手とシマブクローが待機中だった。もちろん、相手チームは9人以上集まり、入念にキャッチボール中。
 でもこれで、とりあえず7人。さらに、遠くに小さくウインズユニフォームの男が見えている。
 近づくにつれ、どんどんその小ささが際立って来る。なぜなんだ。いや、やはりここは、絵画館前。逆遠近法ともいえるマジックが生じる場所なのだろう。
 ウインズの小さな巨人こと、クルクル丸の登場だ。
 これで8人。
 しかし、無情にも時は過ぎてゆく。
 すでに、時計の針は8時をさしている。ウインズはまだキャッチボールもしていない状態だ。
 こら、ウインズ!!
 今回の相手チームは温厚だったからよかったものの、もしもここにチ○ンズのヒゲセレブTくんがいたらどうなったことか。
 「ウインズはよ〜、勝つ気があるのかよ〜!! 最低でも30分前集合が常識でしょ!! あっ、オレ? 金ならあるよ!!」
 と怒鳴られていたことだろう。
 ここでもう時間切れ、無理やり先攻にしてもらい、試合開始だ。
 ふつうならこれは、放棄試合で0対9の負け。
 ここのところは強調しておこう。今回の試合、本当ならわがウインズの負けだったのである。
 相手チームの温情により、試合成立。感謝。
 それにしても、寝坊したという助っ人選手が、相手の攻撃になっても現れない。仕方なくレフトをお借りする。返す返すも申し訳ない。
 そんなこんなのドタバタで、1回は双方点を取って2対3。
 2回表は、ボート選手のクリーンヒットから、相手のエラーが重なり3得点で逆転。ようやく助っ人・ナカムラ選手(歌舞伎町ナンバーワンホスト系)も現れ、その後はどちらのチームの投手も安定し、5回まで6対5の熱戦だ。
 その間、小さな事件はあった。
 相手チームの美人女子選手が出塁したときのことである。
 ウインズの一塁手はエース(49歳)。牽制球を受け、投手に投げ返すふりをして腕をふり、ふり返ると(……「ふり」3連発)すでに大きくリードしている女子プレーヤー。
 グラブの中ではなく、右手に持ったボール。
 こんなとき、一塁手というのはどうするのだろう。
 右手に持ったボールを、横なぐりのようにしてタッチにいくエース。あわてて帰塁する女子選手。49歳のオヤジの右手と、美人女子プレーヤーの肉体が、スローモーションのように接近する……。
 実際は、その間コンマ数秒。
 ボールを握った手の甲のあたりと何が触れる瞬間が、確かあった。
 足はまだベースに届いていない。
 審判の判定は!?
 ……あら? 全然こっちを見てないよ、おい!!
 「セ……クハラだ〜!!」
 相手ベンチ、および一塁コーチャーの相手助っ人ケンちゃんが、一斉に叫ぶ。
 「セ……ーフ!!」ならまだしも、セ……クハラかよ!!
 タイミングは、たぶんアウト。でも、判定はセーフ(というか審判、見てないし)。
 しかし、その女子プレーヤーは知っただろう。
 セクハラの恐ろしさ……ではなく、野球の恐ろしさを。投げたふりをして騙す、そんな一塁手もいるということを。どうか、セクハラで訴えたりしないように。
 そして6回。
 絶好調ボート選手の、この日4本目の安打となるセンターオーバーの二塁打など、集中打で一気に6点。6回の裏の相手の攻撃は、時間切れを避ける審判の逆KY(空気読みすぎ)な判定もあって、0点で試合終了。  勝った……のだろうか。
 見どころとしては、大久保軍団総長の、センターオーバーのライナーを背走キャッチという好プレーもあったが(相手ランナーは三塁を回ったところで、なんでウインズのナインがベンチに帰って来るのかわからず、アウトと知って呆然としていた)。
 あと、助っ人ナカムラ選手(シマブクローと同郷)は、終わったあとの宴会でチキンズのケンちゃんのことを「青木さん、青木さん」と、しつこく呼んでいた。ゴルフでもベニハナチェーンでもなく、ましてやナニワ金融道でもない、ヤクルトの青木のようだ。
 ナカムラ選手、なぜか顔出しNGとのことだが、奥が深そうな楽しみな人物である。

ペン=エース古矢

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