10/6/26 アイボールラバーズ戦

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■6月26日(土)アイボールラバーズ戦

 初対戦のチーム、アイボールラバーズ。
 このチーム名は、どういう意味なのだろうか。愛・タマ・ゴムズ? タマにゴムはしなくてもよいような気もするが、以前何度か対戦した“男のコント”(略称・男コン)に通じる、なかなか意味深そうなチーム名である。
 しかも、ユニフォームがそろっておらず、さらに言えば半数以上がTシャツにジャージみたいな出で立ちである。
 こういうチームとやるのは、いつ以来だろうか。
 たしかライバルである“どグサレ球団”も、最初はこんな感じだった。そういや今季開幕で2連戦をしたチーム“城(ぐすく)”も、まだチーム名を入れたユニフォームを持っていなかった。
 こういうチームに対し苦言を呈する球団および審判もあるが、いいじゃないか遊びなんだから、ユニフォームがあろうがなかろうが。
 ちなみに今回ペンをとっているエース古矢は、根っからの草野球人。もちろん子どもの頃は半ズボンで横チンをはみ出させながら、原っぱや路地裏で野球をやっていた。ユニフォームどころか、グローブもバットもボールもないときは、落ちている木の棒で石を打ってたもんなあ。
 原始人か!!
 高校時代は制服のまま、試験期間でクラブ活動をやっていない校庭を勝手に使って、野球の試合をしてたし。それが青春だ。
 まあ、大人になり、そこそこ自分で使える金も出来、それに反比例するように脳内だけではなかなか野球選手のイメージを作り上げられなくなってしまったので、今のように野球コスプレをしているのだが、TシャツにジャージでOKな少年心があれば、土日連戦のときに洗濯の心配もしないですむだろう。
 ちなみに試合中、ラバーズの一塁手(経験者らしきユニフォーム姿)に「ユニフォームをそろえたらかっこいいのに」と言ったところ「今、会社に申請しているところなんです」と答えが返ってきた。
 ん? 大会社か? みんな、仲良くしておこう。
 そんなこんなで、試合が始まった。
 で、Tシャツにジャージ姿はいいのだが、ユニフォームをびしっとそろえた対戦相手としては、なんとなく「このチームには負けられない」という気持ちが芽生えてしまうのが困りもの。
 本日の先発、高校・大学と強豪野球部を経て草野球人となったM木選手も、少々投げづらそうである。初回は様子見的な、抑えたピッチング。しかし相手は意外に、と言ったら失礼にあたるとは思うが、大振りしないセンター返しのバッティングで、前回どグサレ球団を完封したM木の投球にも臆するところがない。
 初回を0点に抑えたが、「なかなかやるなあ(笑)」とベンチに返ってきたM木。
 その裏、先頭のスターウォーズ軍団長が四球を選び、2番抜擢の小さな元四番MASAが二塁打、続いてどグサレ軍団からの助っ人・湯〜一路捕手も二塁打で、いきなりユニフォーム組の貫祿を示して2点先取だ。
 2回は両軍無得点。
 2−0とリードはしているものの、なんとなく緊張感のある試合。
 冒頭に書いた理由以外にも、この試合、慣れないサードをMASAが守っていたり、新人・J矢吹が初のレフトを守っていたり、ファーストにエースが入っていたりと、定位置を守るプレイヤーが少ないという不安材料もあった。
 案の定、M上1号がセンター前のポテンヒットを大バンザイして1点を献上したり(あっ、M上1号のセンターは定位置と言ってもいいのか……)、サードは再三あった守備機会でアウトを取ったのが唯一ファウルフライだけという、予想を少々上回る現実が押し寄せる。
 しかし、今日はそういうチーム編成だ。助っ人にも大いに助けられて人数がそろっただけで幸せ、と言わなければいけないだろう。
 そして途中、さらなる出来事がWINSを襲う。
 3回の攻撃中のベンチで次々に声が上がったのだ。
 「大丈夫、顔が真っ青だよ」
 「具合悪いんじゃないの!?」
 見ると、ベンチの奥で湯〜一路捕手がうなだれている。
 「ちょっと気分が……。でも大丈夫です、昼飯を食いすぎました」
 どうやら、激しく蒸し暑い夕暮れに過酷なキャッチャーをやった上、うっかり第一打席、第二打席とクリーンヒットを放ち、後続のヒットなどもありダイヤモンドを2周したのが効いたらしい。
 わが軍では非常に若いほうとはいえ、湯〜一路捕手も35歳(?)。ここでキャッチャー交代。しかし今日のメンバーで誰が!?
 そこに彗星のように現れたのが、J矢吹だ。
 ピッチャー志望と言っていたが、試合前に「キャッチャーでもいいですよ」宣言をしていたのである。  助かった。
 しかし、人見知りのM木は慣れない捕手とやりにくかったのか、それともあまりにサードがアウトを取らないので嫌気がさしたのか(ちなみに『ナニコレ珍百景』では近々「四谷WINSという草野球チームには、生涯フィールド内で一度もアウトを取ったことがない選手がいるらしい」というネタを放送するらしい……って、それはキャプテンか)、エースに遠慮したのか、4回を終わった時点で「誰か投げてくれませんか」と、みずから降番志願。
 えーっ。
 それこそ、このメンバーで誰が投げるんだ。
 仕方なく、翌日にも試合を控えながら、エースが登板。M木と同様、たぶん自責点はゼロだと思うが、いろいろ事情があって3点献上。まあ、新人捕手J矢吹のピッチャー返球暴投の間に1点というシーンもあったが、さっきも言ったようになんとか9人そろって野球が出来たごけでも喜ばなければね。
 試合はけっきょく7対5という接戦。
 アイボールラバーズ、なかなかいいチームである。ひとつの会社内であれだけ選手をそろえられるなら、ちょっと外部から選手を招聘すれば、相当な強敵になること必至である。
 うちのチームで特筆しておくべきことは、パパ山崎の見事な右打ちクリーンヒットだろう。あまりにいい当たりだったので、今年はこのヒットでお役御免かも知れないが。
 審判は試合後、ユニフォームがそろっておらず、また故意に守備妨害をしようとした相手に柔らかく苦言。一方で「こちらはおおらかなチームだから、育てようという気持ちで試合をしてくれましたが」と、わがWINSを持ち上げてくれた。わはは。あと「川崎のあの人は来ないのかね? ほら、私はベースを持っているから、また川崎(二子新地)で試合がないかと思ってね」とも。
 どうする、事務局G。
 試合後は、相撲界応援のために西永福町のちゃんこ屋さんで反省会。「鴨ちゃんこ」の鴨肉が巨大でうまかった。相撲界は、貴乃花親方を中心に、文科省やNHKなど相撲愛のないところと決別した第二団体を作って、東京ドームとかで場所を開催したらどうなのだろうか。
 たいした罪でもなかった(認めてもいない)露鵬や白露山、そして若ノ鵬を呼び戻し、もちろん琴光喜も入れてやれば盛り上がるだろう。お父ちゃんが幕尻で優勝したときに「(お父ちゃんの優勝より)アイスが食べたい」と言っていた貴闘力の息子たちも、そっちに出たらどうなのか!?
 前座は女相撲でどうか。

ペン=本紙エース


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