10/11/21 ビッグベアーズ戦

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■11月21日(日)ビッグベアーズ戦

一所懸命

11/21日、ダブルヘッダー2試合目。
相手はおなじみビッグベアーズ。
毎度『これでもか!』というくらい人数を揃えてくるのに感心する。

1試合目が惜敗で悔しい。さらに2試合目との間が5時間空いたので、
エース、監督などはかなり『出来上がった状態』で球場に現れる。
小耳に挟んだところでは、焼酎のボトル3本空けたとか・・・。
だがこの試合は2試合目のみ参加のメンバーもおり、
さらに酔ったエースが、勢いでどグサレのオーナー・N女史を呼びつけたので、
頭数はB・Bsに負けないくらい揃った。
多少、使い物にならない選手がいても大丈夫か(?)。

1試合目にエースを使ってしまったので、この試合の先発は島人。
初回はとりあえず無失点には抑えるが、球がバラつき、ボール先行の立ち上がり。
というのには、ある理由がある。
この試合は手違いで審判の手配がなされておらず、攻撃側審判での試合となった。
草野球において、ピッチャーのコントロールはそうそうカッチリ定まるものではない。
審判は「球が荒れてるな」と感じたら、適度にクサいコースをとって調整するのが常。
しかし今回、相手審判はコースに対してかなり厳格にジャッジしたために、
どうしてもボールが増えがちになった。本来、言い訳にしてはいけないのだが……。
島人は6回で四死球6。
三振で要所をしのぎ、エラーも少なかったおかげで大崩れはしなかったものの、
毎回のようにランナーを出して先手先手を取られる形になってしまう。
一方こちらも毎回ランナーを出すが、歯車がどうにも噛みあわない。
スコアリングポジションにランナーを送ってもあと一本が出ない。
こういう試合は得てしてイライラがつのり、
少しのきっかけでグラっと傾いてしまいがち。
だが、その窮地を救ったのが吉川さんであった。
逆転された直後の2回、人生初という2塁打で同点に。
ジワジワと相手に追加点を許し集中力が切れかかった5回には、
得点には繋がらなかったものの、三塁手の頭の上を越えるレフト前。
この2本のヒットは、停滞する空気を入れ替え、
下がりかけた士気を一気に押し上げる効果があった。
吉川さんが作った流れをそのままに、
6回に単打を集めて追い上げる。そして最終回。
先頭のゴローが、当たり屋&盗人という才能を遺憾なく発揮。
死球&盗塁後、相手の牽制→失策を誘って一気にホームイン。まず同点。
ここから『スポーツの何たるか』が垣間見える。
某の打球はボテボテのサードゴロ。しかし某は一塁へ全力疾走。
サードの悪送球を誘い塁上に残る。幸運。
続くマサさん。これでもかという大振りが命中!
センターの頭上を遥かに越える二塁打。しかしこの球場はセンターが異様に狭いため、
某は帰ってこられずノーアウト二三塁。不運。
それでもまだ完全にサヨナラのチャンスだったが、K.K.と吉川さんが倒れ、
また糞詰まりか?という空気が漂う。続く打者はカトーさん。
カトーさんもボテボテのサードゴロ。だが彼も一塁まで走った。全力で。

「生まれも育ちも三塁手」というプレーヤーならともかく、
草で三塁を割り当てられましたという選手は、
全力疾走されると意外に慌ててしまうもの。
ボールをさばいた相手三塁手の送球は、一塁手前でショートバウンド。
さらに慌てた一塁手もボールが手に付かない。
カトーさんは見事セーフをもぎ取り、試合はサヨナラ勝ち!

ボテボテのゴロだから、凡フライだからといって、
一塁まで走らないプレーヤーがいる。草野球にも当然いる。
だが、スポーツとは、セーフだから走るアウトだから走らない
などというものではないだろう。
今、この場に命を懸ける。
一所懸命が道を切り開く、運を呼び寄せることだってあるはず。
それを最終回の某とカトーさんが証明してくれた。
彼らが一塁まで走らなければ、今日のサヨナラ勝ちはなかったのだから。
この試合のMVPは吉川さん、優秀選手は某とカトーさんに捧げたい。

文責:TOM


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