05/8/20チューナマヨッツ戦

<試合結果> <スライドショー>

■8月20日のチューナマヨッツ戦の試合経過
 猛暑といわれる今夏のなかでもひときわ暑い、そんな日だった。世間一般の野球ファ ンは甲子園決勝「駒大苫小牧VS京都外大西」戦を見ているはずの午後3時過ぎ、人 けの少ない大宮健保球場出版3面のホームベースをはさんで、両チームナインが並ん だ。
「えー、こういう暑いなかですが、まあそのふふふ、なんとか怪我をしないようにえー その……」チューナマヨッツ板倉監督の挨拶のことばも、心なしか脱力系のあじわい をかもしだしていた。
しかし、気になるのはそのあとの「今季の両チームの対戦は3勝1敗でチューナマ ヨッツがリードしています」のひと言だ。そのときは「ああ、そんなもんか。ずいぶ ん負けてるなあ」と力なく納得したのだが、あらためて今季の記録を見ると、あらど うしたことでしょう、うち負け越してる? どうなの、ゴロー?
 とりあえず、そんなダラダラとした雰囲気のなか試合ははじまった。
じゃんけんでいつもの後攻をとり、マウンドには古矢が上がる。守備陣形でいつも と大きく異なるのは、サードに大久保、ショートに助っ人“元走り屋”古作が入って いること、そしてライトにサッカー系Tシャツのこれまた助っ人ワクイ青年が入って いることである。
その三遊間が初回は無難にフライ&ゴロをさばき、チューナマ0点。しかしその裏、 チューナマの先発は板倉監督。ウインズ古矢も軟投派ではあるが、年はかなり下なの にそれに輪をかけた軟投派ピッチャーだ。ウインズはこのタイプに弱い。
もちろんとんでもない剛球派にも弱いが、打ちたい気持ちだけが異常に発育してし まったウインズ打線は、一部打者をのぞいて基本的に「ためて打つ」という技術がな い。来ない球を迎えにバッターボックスのなかを3歩ほど小走りに前進する者、なん とかボールにバットを当てようと両手が伸びきってしまう者、じっと目をつぶり心の 目で打とうとする者。
また今日も……。
 そんな悪い予感を払拭したのが、下位打線だ。2回裏。この回、先頭打者の中泉が 自称「これで7打席連続ヒット」で出塁するも、あろうことか盗塁死。続くゴローが なんとか四球を選ぶものの、打力減退が激しい古矢がピッチャーゴロで二死。
しかしそこからがこの日のウインズのひと味違うところだった。
8番に入った大久保スターウォーズ軍団のひとりC−3POことムラケンが、本日 欠場の盟友R2−D2小笹の分までと、火の出るようなライナーを放つ。打球は左中 間をぐんぐんと加速して抜けていく。
そして9番打者、助っ人ワクイ。Tシャツにひざ丈のパンツ、頭にタオルというそ のスタイルに誰もが大きな期待は寄せていなかったと思われるが、その彼が高めの球 を強振すると、打球はセンターの頭上をはるか高く越えていく。
で、でかい。
最近めっきり外野の頭上を越える当たりが少なくなっている、ロートル化著しいウ インズ。本日欠場のジャバ・ザ・バカバット松坂をほうふつとさせるその当たりに、 一気にボルテージが上がる。
 その後はチューナマヨッツの繰り出す硬軟とりまぜた救援陣をことごとく打ち砕く (いや、6回の6点はほんとど向こうのバッテリーの自滅ではあったが)。ここのと ころ大昔の鋭い当たりがときおり復活していた四番杉本も、妻カジコとのあいだの第 二子、蛍ちゃん誕生(杉本選手にとっては第三子。そこまで詳しく書かんでもいいか) に奮起したのか2安打の活躍。
しかし、ベンチにいたのんちゃん(妻カジコとの間の第一子)が試合前言っていた 「父ちゃん、打てるかなあ。打てないよね。だって父ちゃん、ホントは野球ヘタだか ら」発言はなんだったのだろう。その説を誰に聞いたんだ、のんちゃん。
強いんだか弱いんだか、真面目なんだか不真面目なんだかわからないチューナマも、 6回必死の追い上げ。一時は9対5まで迫り「満塁ホームランで同点!」の声もベン チから上がるが、そのピンチにマウンドの古矢、この日の風を最大限に利用したしょ んべんカーブでチューナマ打者を見逃し三振に切ってとる。
終わってみれば14対5。助っ人をふたりも入れた9人ぎりぎり体制で、よくも勝て たものである。
 しかし、チューナマは元気だ。
「まだ時間があるんですけど、どうしますか? 勝ち負けなしで、やりますか?」
板倉監督がウインズに迫る。
「う、ううう……」
試合途中からベンチで即身仏によく似たたたずまいを見せていた山崎、無四球完投 の46歳エース古矢、富める日も貧しき日もずっとそれを支えつづけてきたキャッチャー 中泉(100 歳バッテリー実現の日も近い)、このあとのんちゃん(妻カジコとの間の 第一子)と実家の近くの花火大会に行かなければならない杉本……。
ウインズ40代カルテットに真夏の炎天下、ダブルヘッダーをやる気力は残っている のか!?
 まて、次号!!(続くのかよ!?)(本紙・古矢)


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