08/8/9 ノーザンホークス戦
<試合結果>
<アルバム>
<その後>募金1300円
■8月9日(土)ノーザンホークス戦
もうずいぶん昔の話のような気もするが、北京オリンピックも開幕、夏の甲子園もまっさかりという、そんな時期だったと記憶する。
まさか星野ジャパンが、あんな悲惨なことになるとは……。
まさか甲子園の決勝が、あんなゲームになるとは……。
そんなことを誰も想像していなかった頃のことだ。
久々の国分寺けやき運動場グラウンド。
しかし試合が組まれるまでは、なかなかの吸った揉んだ……ではなく、すったもんだ(「もんだ」は「揉んだ」で正解らしいが)があった。
それは試合の一週間前。チキンズのケンちゃんから10日(日)の試合を申し込まれた、わがウインズ。日頃「いつなんどき、誰の挑戦でも受ける(しかも試合のあとは必ず飲む)。元気ですかー!? ダーッ!!」をモットーとするわれわれは、土日連続の試合になるにもかかわらず、申し込みを受けた。
だが、一方で9日(土)けやき運動場の相手チームが、見つかっていなかったのである。
ゴローから某所へホットラインがつながる。
「どうしますかー。もう、どこのチームも引っかかってこないんですよねー。探すのも疲れちゃうんですよねー。日曜日のチキンズ戦だけにしますかー」
「まあ、待て。グラウンドを取ってくれた人もいるし、土曜日しか来れない連中もいるんだろう? とりあえずギリキリまで待って、最終的に相手が見つからなかったら、チキンズ戦だけにしようぜ」
「じゃあ、月曜日まで待つことにしますよー」
それが、前の週の土曜日だったか。
しかし、いきなり翌日にゴローから、またホットライン。
「ぎゃはははははは、あれからすぐに申し込みがあったんですよ! ノーザンホークスっていうチームから!」
「そりゃよかった。……で、強くないんだろうな」
「いや、まあ、戦力評価は1・5ってことになってますが」
「……平均年齢は?」
「28歳らしいです」
28歳といえば、49歳のエースからしてみれば、愛人くらいの年齢だろうか。まあ、愛人なら28歳は大歓迎だが、野球の対戦相手となると、どうだろう。どうなんですか、みなさん!?
そして、試合が始まった。
なぜか、来れないはずの監督がふらりとあらわれ、ついでにふらりとマウンドに立っているエース。
「えっ、明日も試合があって、しかも明日はコサッキーもシマブクローもいないのに!?(まあ、ゴローとクルクルーンはいるけど……。もしかして、さわやかサラダくん久々の登板?)」。
自分で勝手に温存策をイメージしていたためでもないだろうが、制球が定まらないエース。まあ、なんとか1回表は2点献上でしのぐ。
そして1回裏。先頭の大久保軍団長が渋く四球を選び、目下打撃絶好調、規定打数(ミヤタの打数+1)に達しているのかどうか、首位打者に躍り出ているトム酒寄が内野安打で続く。
盗塁もからみ、無死二三塁。
ウインズはもうイケイケである。
そこで三番打者コサッキーが強烈な当たり! が、ショート真っ正面。飛び出したというほどでもないが、体重が大きくホーム側に傾いた軍団長が三塁に戻れず併殺。
これで相手投手はノッてしまったのだろう。というか、投手というもの、たいていは立ち上がりが悪い。いい先発投手はその後なんとかやりくりしながら、本来の調子を取り戻していくものである。
そこんとこ星野さん、どう考えてるのか。試合を任せたはずの先発投手を、ちょっと点を取られたからってコロコロ代えてどんすんの。
いや、今回はその話ではなかった。
一方、ウインズのエースはその後も調子を取り戻せず、魔の2回にはゴローの呪いで一挙7点献上。あーあ。
それにしても、平均年齢28歳の愛人たちの足の速いこと。
まあ、打つのはいいだろう。しかし、ちょっとこちらが油断すれば1ヒットでセカンドまで、1エラーで二塁からホームまで、一気に駆け抜けてしまう脚力。
若いって素晴らしい。いや、若いだけでなく「常に次の塁を狙う」というアグレッシブな姿勢が、しみついているのだろう。
こちらはこちらで、なぜかボールを追いながら、右翼ファールグラウンドの切り株の周囲をクルクル回り、危うくバターになりかける某選手。よほどクルクルするのがしみついているのだろう。
終盤、四球と死球、トム酒寄のヒットで3点を返したものの、反撃はそこまで。
収穫といえば、打撃絶不調に悩む村ケンが、ジャンピングスイングという、ひと筋の光明を見たことだろうか。
なんなんだ、ジャンピングスイング!?
まさかそれが、ベースボールの歴史を塗り替える、恐ろしい技となるとは……。
試合後COCOSの料理を「うまい、うまい!」と言って食いまくり、勘定を見て「安い、安い!」と喜んだウインズナインは、まだ知るよしもなかったのである。
ペン=本紙エース
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