09/9/23 チキンズ戦
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■9月23日 チキンズ戦
忘れもしない、わが(?)ジャイアンツV3達成の日。しかも、ほぼ同時刻の試合だった。
えーと、ここで一応断っておくが、おいニュース!! 巨人のV9は「ブイナイン」ではなく、「ブイきゅー」でしょ。土井さんのお葬式で、野球界のモリシゲ=川上さんがわざわざ「ブイきゅー」と言っているのに、なぜ「ブイナイン」と言い直すんだよ。ブイナインなんて、全然ブイきゅーっぽくないね。
2DKはにーディーケー、4WDはよんダブリューディー、V9はブイきゅー、これは昭和のルールです。
さて、試合だ。
まず気になったのは、西戸山公園野球場のバックネット裏に集まったギャラリーである。その数、およそ20名。あんたたち、巨人の優勝決定試合を見なくていいのか。巨人好きじゃなくとも、こんなとき草野球観戦を選んでいるあんたたちって。
あっ、もしかして家にテレビがない? いや、そもそも家が……(以下省略)。
とにかく、巨人よりわれわれの試合を選んだこの人たちのためにも面白い試合をしなければ。
それがエースの試合前の意気込みだった。
相手はチキンズ杯V2中の強豪チキンズ。しかしWINS、チキンズ杯ではからっきし弱いのに、なぜかチキンズ戦ではけっこう強い。しかも、本日は盟友どグサレ球団から主要メンバーを3人借り受け、いわゆる「どウィン」化して臨む試合である。これは強いのでは?
と思ったら、いきなり後攻を取られ調子が狂ったのか、1回表の攻撃をあっさり終え、裏の守りでは、チキンズ二番打者コサッキーの当たり損ねがピッチャーとサードとショートの間、魔のトライアングル地帯の真ん中にポトンと落ちてヒットとなるなど不運が重なり、3点献上。
2回は、どグサレのエース(?)ZAPPA選手の巧みな右打ち二塁打が出るが、後続WINS勢があっさり倒れ反撃出来ず。ノーアウト二塁から点が入らないなんて、草野球にあるまじき拙攻である。
まあ、今や投手王国とも言えるチキンズ。なかなか点が取りにくいのは確かだ。
しかし!
2回裏を0点に抑えリズムがよくなったのか、3回表、親指骨折の傷がかなり癒え前試合からようやく本来の右打ちに戻ることが出来たエースが、およそ二万打席ぶりに会心のヒットを放ち、老体にムチ打ち二盗を決めたあたりから反撃ムードが高まる。
ムードに押されたのか、続くどグサレ湯一路選手のサードゴロをチキンズの三塁手が一塁へ高投。……思えばこの日、相手チームは一塁への暴投が多かった。
小さい字で書いておくが、後日チキンズの某選手がやっているバーに行き「なんか一塁にいい球を投げようと、みんな緊張してるんじゃないの?」と聞くと「……いわゆる、テルイップス?」との返事。
わははははは、うまい!! うますぎる!!
思えば巨人の阿部捕手も、数年前はイップスに悩んでいたものだ。
一死一三塁。ここで、WINS某選手のショートゴロ。投手が投げたと同時に三本間まで走り出ていたエースが、なんなく生還。某選手には打点1がついた。やるなあ、エース(自分で書いているのだが)。
1対3。裏に追加点を奪われたが、チキンズの好投手相手でも点が取れるという、このムードが大切だ(ちなみにちょっと前、どウィン城で臨んだ対戦では0封された)。
5回の攻撃では、サードエラーで二塁まで到達した村ケンが、エースの打席の(またまた)サードゴロエラーで生還。湯一路選手がしぶとく四球を選んで、再び一死一三塁。
ここでサードランナーのエースは、一塁ベースにいる湯一路選手に露骨なジェスチャーでダブルスチールのサイン。
と、いきなり脱兎のごとく走り出す湯一路選手。素直だ。
チキンズの捕手は古矢選手(エースと同名)。ふつうなら二塁へ送球しないところだが、さすが若き強肩、迷わず二塁送球。
それを見た歳老いた弱肩エースが、すかさずホームに突っ込む!!
息を飲むバックネット裏のギャラリー。
死ぬんじゃないか、あのサードランナー……。
二塁からの返球も鋭く、クロスプレー。だが、一瞬エースの足がベースを踏むのが速かった。セーフ!!
これで3対4。
「命、削ってるねえ」と打席にいた某選手。
「あそこでホームに突っ込むとは思いませんでしたよー」と試合後の湯一路選手。サインが通じていたわけではなかったのか……。
あっ、事務局、これでわかるように、オレはあの日2盗塁なんだよ。記録、訂正しといてくれよ。
そして、いよいよ時は来た。
まずは、4回5回と相手の攻撃をノーヒット1四球、つまりほぼ完璧に抑えた、WINS二番手さわやか皿田投手の快投。
先日結婚9年目の2009年9月19日に披露宴を行った、いわゆる9郎だ。相手のマネージャーと合わせ、新郎新婦ではなく9郎9婦。旧の字を当ててもよいだろう。うまいこと言う(自画自賛)。
内野ゴロアウトの少なかったこの日、セカンドへの飛球を、レールの上をバックしているかのような見事な機関車バックで捕りまくったMASA選手の、守備での貢献も見逃せない。
そんなこんなの6回表。
一死から、この日四番に入ったどグサレ栗山選手が、ようやくヒットで出塁(球場代タダ分の働き)。すかさず盗塁を決め、続くZAPPA選手のこの日2本目のヒットで生還だ。
ついに同点!!
さらにコウチ選手が四球を選び、浮き足立つ相手チーム(想像だが)。
二死二三塁。ここで飛び出したのが、なんとピッチャーゴロから一塁へ暴投という、とんでもないプレー。
2点が入り、逆転6対4!!
やったね!!
満を持して登板した本日のストッパーZAPPA選手が、低めへのコントロールも冴え、6回裏を無失点ピッチング。
こりゃ勝てると踏んだのか、ギャラリーをさらに楽しませようともくろんだのか、本日監督代行のエースは、7回表の自分の打席「代打、モーガン!!」を審判に告げる。
青い目(だったっけ)の助っ人、モーガン元海(11歳? いや、もっと小さいか?)の登場に湧くギャラリー。
審判も空気を読み、ツーストライクのあとのハーフスイングを、「振ってない振ってない」と必要以上に大きなゼスチャー。相手投手ケンちゃんも空気を察し、次の球はど真ん中のストライク。
カキーン!!
鋭く打ち返すモーガン元海。が、当たりはよかったがピッチャー正面のゴロでアウト。残念。
それにしても、余裕の采配だ。
いや、違う。
その前の回、ベンチ前でこんなシーンがあったのだ。
子ども特有の独特の勘が働くのだろう。めざとく「この中でどの人が偉いか」を察知したモーガン元海選手。バットをぶんぶん振り回しながら、監督代行のそばに寄って来る。そして、エースを見上げてひと言。
「ねえ……ボクも打っていい?」
ダメー。
そう言われて、そう答えられる大人もそう多くはないだろう。
そう言えば、9郎9婦の披露宴。同席したAチワくんの娘トーコちゃん(8歳)との連れションで「窓が怖いから一緒に入って」とお願いされ「(カワイすぎて)クラッと来た」と語ったWINS女子選手もいた。
とにかく、いくら接戦、しかも勝ちたいとはいえ、「ねえ……ボクも打っていい?」と少年に言われて(おじさんである9郎の指示だったのかも)断れるほど、そこまで厳しい人生を送って来たわけではないエース。
余裕の采配というより、大人の采配?
大人な空気を読めないのは、チキンズです(笑)。
6対4で迎えた7回裏。コサッキーは空気を読んで三振に倒れたものの、三番打者が四球を選び出塁。さらに四番も、にわかに制球が怪しくなったZAPPA投手の心理につけ込み待球策で、連続四球。盗塁をからめ一死二三塁。
ピンチ。
しかし、ここでZAPPAも粘る。相手五番打者をショートフライに打ちとり二死。
あとひっとりっ、あとひっとっり!!
ここで打席に立つのが、確かこの日2安打と絶好調の左バッター。うーむ、敬遠もありか……。
しかし、湯一路捕手は強気だ。
「ここが勝負ですよ! 勝負!」
確かにZAPPA投手の低めへの回転のいい球なら打ちとれる可能性は高い。
だが……。
グワッッッキーン!!
運悪く、この日いちばんの当たりがライトの頭上を越えて行く。
二者を返す三塁打で、ついに土壇場同点。
ああ、また引き分けか……(チキンズ戦は引き分けが多い)。
ベンチでそう思ったエース。甘かった。
続くチキンズのケンちゃんが、これまた会心の当たりのセンター前ヒット!!
万事休す。
サヨナラ勝ちに湧き返るチキンズベンチ。
でも、きっとギャラリーは喜んでくれただろう。そう思うしかない。
試合後の中華料理店。
日頃強気のZAPPA選手が何度もくり返す。
「あのフォアボールがなあ……。俺も、まだまだ肝が座ってないよなあ。人間の小ささを思い知らされるよなあ。あのフォアボールが……」
関係ないが、あの男好きのする小沢ガールズの田中美絵子議員出演作『盲獣VS一寸法師』。師匠である故・石井輝男監督の作品なので、ZAPPA選手も現場に立ち会ったらしい。
「でも、現場で見たはずなのに覚えてないんですよ、田中美絵子のおっぱい」
非常に残念な男である。
ペン=本紙エース
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