09/11/23 DoORS戦

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■11月23日 DoORS戦

 今季はどうにも勝てないWINS。
 まあ、いつも基本的には相手のエラーや四球のおかげで勝っているようなもので、今季は相手チームの守りがけっこう安定していたということもある。
 あのチームとは、ほとんど試合出来なかったし……(あのチームって!?)。
 また、去年まではときどき狂ったように爆発していた打線も、今年は連打が少なく湿り気味だった気もする。そのあたりは、ナインの打率を眺めてみればわかるだろう。
 それはそれとして。
 エースとしては、このところの初回の失点が気になっていた。
 試合前のじゃんけんで後攻を取るのが恒例となっているWINS。試合は相手の攻撃から始まるわけで、ここでいきなり失点するとダメージは大きい。
 この試合は、絶対に初回をゼロに抑える。
 「絶対なんか絶対ないんだから絶対に言ってはいけない」(by阿川弘之)のだが、そう誓ったエース。
 もちろんいきなりの守りで、緊張からエラーも多いのが1回表。また、相手の力が上でヒットを打たれることも仕方がない。
 では、どうするか。
 まずは当然、死四球を出さないこと。さらに言えば、死四球を出さないようにしながらも安易にストライクゾーンに投球するのではなく、コーナーを突く、緩急をつける、変化球を巧みに混ぜてゆく、等々。
 簡単に言えば「気合を入れる」ということだ。
 しかし試合前、グローブがないことに気づくエース。いきなり気合が入らない。
 それを救ったのが、急造セカンドの村ケンである。
 この日は二塁レギュラーの山崎パパ、MASAともに不参戦。
 1回表、いきなり先頭の左打者がセカンドゴロ。やや深めに守っていた村ケンが、これを軽くさばき1アウト。
 先頭打者を出すか出さないか、これが大きいのは皆さんご存じの通り。
 この回、ポテンヒットで走者は出すものの、左打者がずらりと並ぶ相手打線に対し、セカンド村ケンが随所で攻守を見せ、無失点。
 やったね。
 これでこの日のエースの目標は達成された。
 すると逆に相手投手は、いいボールを投げているのに死四球を連発。あっさりとWINSに3点が入る。これも最近少なかった展開だ。
 2回以降もセカンド村ケンの守備は冴え、ファースト寄りの強力な当たりをボールも見ずにグローブに入れるという離れ業(「2順目からは強い当たりが来るよ」というエースのアドバイスも効いたか!?)、さらには一二塁間のゴロを捕る監督に代わってファーストをカバーしてアウトを取るという神業さえ見せる。
 そしてとうとう「ボクは、セカンドのほうがいいんですかねえ!」。
 二塁奪取宣言まで飛び出した。
 どうする、山崎パパ&MASA!?
 復帰2戦目のキャプテンも、ボールを捕る点については見事なプレイを連発(スローイングについては怪しすぎ)。久しぶりにそっと姿を見せた涙目男カズシゲも、目立たぬように騒がぬように1本の安打を放った。
 エースから皿田投手のリレーも途中まではよかった。
 「おっちゃん、がんばってー!!」の声援に後押しされ(けっこうプレッシャーか)、四球多めながらも粘りのピッチング。満塁のピンチに、久々サードのエースがコチンコチンになりながらもなんとかサードゴロ本封など、冷や冷やながら面白いゲームだった。
 反省するとすれば、6回表の先頭打者のボールが変形するようなボテボテのサードゴロをちゃんとさばいていれば、その回の皿田投手の3失点はなかったかもしれない。先にも書いたように、先頭打者を出すか出さないかは、非常に重要だ。
 そして6対6に追いつかれてしまった7回裏の攻撃。
 日はもうとっぷりと暮れ、時間切れが迫る。勝利に人一倍執念を燃やす監督が「粘れ、粘れ!」と待球策を指示。この攻撃が時間切れで終われば、野球のルールとしては6回までのスコアで、わがWINSの勝ちになる。
 「このバッターでラストね」
 審判がそう告げる。
 そのラストバッター、ゴローが四球を選び、ゲームセット。
 「審判、もうひとりだけやらせてください! だって、こっちは引き分けでいいけど、そちらはすっきりしないでしょう!?」
 気のいいDoORS選手が、ハートに火をつけるように叫ぶ。
 ふふふ、若いな。
 こっちは勝ちと知っての引き延ばし作戦という、こずるい……いや老練な試合運びだったのだよ。
 これで今季6勝のうち2試合が日没勝ち逃げ試合。
 DoORSのみなさん、今度は最終決着までやりましょう。

(ペン=本紙エース)


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